追分宿、朝の散策〜第3日目
2017年8月26日〜アーティストインレジデンス軽井沢〜第3日目
追分宿、朝の散策
この日は早朝から雨模様、部屋で制作の続きを描き進めることに。「油や」の部屋の窓を開け、しっとりと雨が降る朝の空気を感じながらの制作となりました。やや強めの雨も次第に弱まり、弱まった雨が霧へと移り変る様は軽井沢の今の季節ならではの深い緑の色合いを私たちに見せてくれているようでした。静かな朝の雨のひとときは、お二人の制作にも大切な時間になったと思います。
雨も止んで霧が晴れた頃、いったん制作の手を休めて「油や」周辺の追分宿を散策・取材をすることに。
軽井沢をこよなく愛した作家のひとり、堀辰雄文学記念館を訪問し、その後、追分宿〜分去れの碑〜などを回りました。
お二人が撮影した写真をいくつかご紹介します。
しずかな佇まいに小さな自然、お二人で取材される世界もお互いにどことなく繋がっていくような、レジデンスならではの発見があるように感じました。
なにげなく撮影された下の2つの「ミズヒキ」写真ですが、視点の違いがあっておもしろいなぁと感じました。
下の写真は、昨日(軽井沢アーティストインレジデンス・2017〜2日目)の出来事になりますが、柴垣さんが真剣な眼差しで小浅間山をスケッチし終えたときに、興味深そうに話しかけてきてくれた、小さな兄弟が描いたスケッチです。
妹さんのスケッチ(右)は、浅間山のなだらかな稜線とともに裾野には楽しそうなシーンがいっぱい描かれています。
お兄さんのスケッチ(左)は、今にも噴火しそうな力強い山を表す線のかたまりが!ノートからはみ出さんばかりです。
兄弟ともに自身が見た浅間山の姿と、その浅間山にかかる雲の特徴を、それぞれの視点でしっかりと捉えていました。
柴垣さんが真剣に絵を描いている様子を〜そっと見ていた小さな兄弟がいたんだなぁと思うと、とてもほっこりとした気分になりました。
(このとき、栗田さんは雨の中〜浅間山の移り変る雲に魅せられて取材を続行中でした!)
浅間山を目の前にして絵を描きたくなる気持ちは、画家であっても子供であっても共通するものがあるんだなと、しみじみと感じた出逢いとなりました。
今回の「軽井沢アーティストインレジデンス・2017」で取り上げる題材が浅間山と小浅間山となったお二人。完成にむけてどのような仕上がりになるのかますます楽しみになりました。
つづく